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TRAVEL

アマルフィ海岸のベストシーズンはいつ?【小林真子のイタリア通信】

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日本人にも人気のイタリアのアマルフィ海岸。ピザで有名なナポリから南東へ37kmほどの距離に位置し、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

 

 

私も以前から行ってみたいと思っていたところ、先月「チレント地方の現地取材に同行してほしい」と週刊新潮からお声がかかりました。週刊新潮ではイタリア関連記事でお仕事させて頂いているのですが、チレント地方はアマルフィ海岸のすぐ南に位置する地域。これはアマルフィに行くチャンス到来だ~!と、頭の中はすっかりアマルフィでいっぱいに。取材の準備を進めるのと並行してアマルフィへの旅支度も始めたのでした。

 

周りのイタリア人の友人に「アマルフィに行ったことある?今度行くのだけどお勧めのレストランとかある?」と聞くと、みんなきまって「なんでよりによって1月なんかに・・・」と不思議顔。「そんなこといっても取材は1月だし、せっかく近くまで行くのだから帰りに寄りたいし~」と思いつつも「でもやっぱりシーズンオフだよなあ・・・」と一抹の不安を抱えたままアマルフィに向かうことになりました。

 

 

サレルノ~アマルフィのバスからの眺めは絶景

 

アマルフィへはサレルノ駅からバスが出ています。サレルノ駅の売店でバスのチケットを買いがてら、店員のお兄さんに「インターネットで見るとフェリーでも行けるみたいだけど」と聞いてみたところ「冬にフェリーなんかないよ!夏だけだよ。それにフェリーには気を付けた方がいい。海賊に襲われるし、タイタニックみたいに沈没する心配もあるから」とまるで笑えないジョークを言っていましたが、私はそんなジョークにつきあう余裕も無く「やっぱりシーズンオフか・・・」とますます不安になりながら、とぼとぼバス停へと向かいました。

 

バス停には観光客とおぼしき姿もちらほらあり、少し勇気づけられながらバスを待っていると、アマルフィの隣町に住むというイタリアマダムから声をかけられ「アマルフィはとっても美しいわよ~。バスは左側に乗ると景色が素晴らしいわ」と教えてもらいました。言われた通りに左側の窓際に座りましたが、なるほど素晴らしい絶景。

 

 

1時間半の山道ドライブがあっという間に感じるほど美しいパノラマが目前に広がり、それだけでも「やっぱりアマルフィ海岸に来てよかった」と思えるほどの感動でした。

 

それはそうとサレルノを出て10分ほど走ったあたりにScogli i due fratelli(スコリ・イ・ドゥエ・フラテッリ)=兄弟岩と呼ばれる2つ並んだ岩があるのですが、これが三重県伊勢市にある夫婦岩になんとも似ている!三重県出身の私はなんだか帰郷した気分に。

 

 

アモーレの国のイタリアこそ、夫婦岩だの恋人岩だのと名付けそうなものの「兄弟岩」と名付けられたのは意外に思いましたが、この地の伝説に名前の由来があるようです。

 

 

どこもかしこも休業中のアマルフィ

 

終点のアマルフィでバスを降りると、バス停や海岸にはけっこう観光客が歩いており、シーズンオフなんて無駄な心配だったかなと少し安心しながらホテルへ向かいました。しかし、街の中に入ると一転、人気は少なく寂しい雰囲気に。観光土産店など営業しているところはあるもののシャッターが閉まっている店も多く全体的に閑散としています。

 

事前にレストランなども調べ、行きたいところを2~3軒ピックアップしてありましたが全て冬期休業中。名物のレモンクリームパスタを出してくれるレストランはあるかな・・・という不安レベルではなく、今晩の食事に果たしてありつけるのだろうかという不安がよぎるほどのシーズンオフっぷり。営業していた数少ないレストランになんとか入ったものの、客はまさかの自分一人だけというかなり居心地の悪いシチュエーション。イタリアのバカンス地のシーズンオフの恐ろしさが身に染みたディナーとなりました。こうなりゃせめてどこかのバールで地元のワインでも楽しもうと思ってレストランを出ると、町から人の気配は完全に消えていました・・・。

 

 

冬のアマルフィのよいところ

 

とまあ、ここまで書くとなんだか残念な感じのアマルフィですが、冬の良さもあります。それはホテルが予約しやすく、シーズンオフ価格で泊まれるところ。ハイシーズンの7~8月のアマルフィはホテルの価格も高騰し早くから予約する必要があります。今回は滞在のわずか1週間前に予約しましたが、部屋&朝食ルームがドゥオモの真ん前という眺めが最高のホテルにお手頃価格で泊まることができました。

 

 

また、アマルフィの絶景はシーズンに関係なく楽しめます。冬は人も少ないのでのんびりした雰囲気の中、心ゆくまで街歩きを満喫することができます。アマルフィで一番の絶景ポイントのひとつは墓地付近なのですが、ここからピンクの夕焼けに染まるアマルフィ海岸と翌朝の快晴のアマルフィ海岸を独り占めで眺められたのはいい思い出になりました。

 

ちなみに絶景ポイントまではエレベーターで上ることができます。街中に張り巡らされた迷路のような細い階段路地をぶらぶら歩くのもアマルフィならではの楽しみですが、足に自信のない方はムニチピオ広場からトンネル道を進んだ先にあるエレベーターを利用すると便利。数秒で絶景ポイントにたどり着くことができますよ。

 

 

アマルフィを訪れるなら4月初旬

 

ではアマルフィのベストシーズンとは?仲良くなったホテルのフロントの人におすすめ時季を尋ねたところ、「4月1日~15日頃」だということ。4月1日頃はすでに暖かい陽気でアマルフィのレストランやホテル、お店もすべて営業を始めて町に活気が戻っており、そしてまだ観光客が比較的少ない時期なのだそう。一方、4月15日頃以降になると世界中から観光客が押し寄せるのだとか。日本人にとって新年度の始まるこの時季は休みがとりにくい時期ではありますが、休みがもし取れそうな方がいらっしゃいましたら、アマルフィは4月初旬がおすすめだそうですよ!

PROFILE
小林真子 _ Mako Kobayashi

フィレンツェ在住。元静岡朝日テレビ報道記者、フリーランスライター。2012年よりフィレンツェ在局FMラジオ番組レギュラー出演。イタリアの労働ビザを取得し起業、イタリア製アイテムのオンラインショップ「アミーカ・マコ」を経営。2013年イタリアのテレビ局SKYのドキュメンタリー番組にプレゼンター出演。「週刊新潮」「宅ふぁいる便」等でイタリア関連の記事やコラムを執筆。イギリス語学留学、米カリフォルニア州立大学ロングビーチ校留学、世界30ヶ国200都市以上、イタリア16州周遊。

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